1968年に設立されたウォッシングステーションであるキイ・ファクトリーは、ガサンジュリ、キバエ、キアンドゥマ、キアンドゥンベの4つの村のルンゲト農協の組合員、現役農家約1000人からチェリーを収集しています。二峰性の気候と赤土土壌が特徴であるこの地域で、品種はSL34、SL28が99%、Ruiru11が1%の割合で栽培されています。
生産の取り組みとして、6名のスタッフが中心となり、農園では水質汚染を避けるため水源から離れた区画に排水用のピットを掘り、廃水を土中でろ過する取り組みを行ったり、農学的なアプローチから植え付け、除草、剪定、肥料の散布などを実践し、コーヒー生産区画内での土壌のバランスを鑑みた混植を行ったり、農務省が現地視察を通してさらなる技術的なアドバイスも行うなど、高い品質を保つ活動を欠かしません。
また生産者に対する取り組みとして、コーヒーの価格上昇を背景にコーヒー栽培をやめてしまった生産者に対して、再び栽培を奨励する活動や、農場資材の後払い、現金前渡しなど、現生産者に対しても生活に寄り添ったサポートを行っています。
ファクトリーに運ばれたチェリーは、近隣を流れるキイ・リバーから汲み上げられた水を使ってパルピングを行い、この時使用した水は浄化してリザーバータンクに貯め再循環させています。パルピング後、一晩の発酵工程を経て翌日に水洗処理が行われ、ミューシレージを完全に取り除くためソーキングを行い、ドライイングテーブルで乾燥させます。乾燥中は、乾燥ムラを防ぐためにパーチメントを定期的に攪拌させながら、パーチメントの選別を同時に行います。
ケニアの大地の力強さを感じさせるブラッドオレンジやカシスなどの濃密な果実の印象と共にフローラルのアロマ、温度変化により赤林檎やマーマレードのような甘さも感じられ、シロップのような質感を持ちます。夏にふさわしい、鮮やかながらも清冽な液体をお楽しみ下さい。
生産者: Rungeto Farmers Coop. Society
生産処理場: Kii Factory
生産地域: Ngariama, Kirinyaga East district, Central Kenya
生産国:Kenya(ケニア)
標高:1,619m
品種:SL34, SL28 , Ruiru11
生産処理方法:Fully Washed(水洗式)
ローストレベル:Light roast(浅煎り)
フレーバープロファイル:Blood Orange, Black Currant, Floral, Red Apple, Marmalade, Brown Sugar, Syrupy, Dense, Smooth Mouthfeel