2023年9月に南部ナリーニョで、エクスポーター Fair Field Trading と日本のインポーター SYU・HA・RI が開催した、ウィラ、ナリーニョ、トリマの3県からのWashed Processのみにフォーカスした品評会に審査員兼バイヤーとして参加してきました。最終セレクションに残った約48ロットをスコア順にランキングを付けていきました。トップ20までにはプレミア価格が支払われています。
ディディモ・グスマン氏のコーヒー生産者としての旅は、早くから父親の農場を手伝うことから始まりました。父親はウイラ州ピタリト出身の熟練コーヒー農家で、ウイラやカウカを転々とした後、トリマ州プラナダスに移り住み、そこでディディモの将来のコーヒー栽培の基礎を築きました。ブラシリア農園は、ガイタニアのアルぺス集落に位置しています。標高1760〜1950mに位置し、コーヒー栽培に理想的な環境です。22haのうち、コーヒー栽培に専念しているのは7haだけで、残りは牧草地と湧水保護区に割り当てられています。この農園は、15,000本のサンベルナルド(ティピカ に関連する品種)、5,000本のカトゥーラ、1,000本のティピカに加え、コロンビア(F 8)、カスティージョ品種が約 7,000本という多様なコーヒーの木を栽培しています。ディディモは、細心の注意を払ってコーヒーの木を健康な状態に保っており、彼は4ヶ月に1度、1本の木につき120グラムの肥料を散布し、3ヶ月に1度雑草を取り除き、時には葉にも肥料を補います。このこまめな手入れは、彼の品質への追求を表しています。
彼はまず、コーヒーチェリーを浮かべて不純物の多い豆を分離することからウェットプロセスを始め、次にパルピングを行います。その後、空気に触れる時間を最小限にするよう細心の注意を払いながら、袋の中で約38時間発酵させます。この嫌気的手法により、発酵時間が延長され、オフフレーバーのリスクが軽減されます。
グスマンは農園以外にも、地元の発展に大きく貢献してきました。12年前、彼はラ・ブラジリアへの道路を開通させ、プラナダスとガイタニアへの移動時間を半日から1時間以内に短縮させました。近隣のすべての農場へのアクセスを向上させ、コミュニティに恩恵をもたらしました。 最近、彼の14歳の息子は、父と祖父の跡を継ぐことを選び、コーヒー栽培産業に参入しました。ディディモは息子にコー ヒーの木を植えた土地を与え、やりがいのあるこの事業を支援しています。この決断は、コロンビアのコーヒー産業における世代交代問題にも貢献しています。
ダークローストでのリリースです。バランスに優れたダークローストの味わいはコロンビア南部のコーヒーならではのもの。ハイカカオチョコレートの風味としっかりとしたボディを持ちながらも口当たりは丸く、桑の実のようなベリーやよく熟れたパイナップルのような甘い果実の風味も感じさせてくれます。
生産者 : Didimo Guzman(ディディモ・グスマン)
農園名 : Finca La Brasilia(ブラシリア農園)
生産国 : Colombia(コロンビア)
地域 : Alpes, Gaitania, Tolima(トリマ県、ガイタニア、アルペス)
品種 : Colombia(コロンビア)
生産処理方法 : Fully washed(水洗式)
標高 : 1,760m~1,950m
ローストレベル:Dark roast(深煎り)
*本商品はダークローストです。
素材とローストにより、熟したベリーやキャラメルのような甘い香味、カカオ分の高いチョコレートのようなボディや後味に仕上がっています。深煎りにおいても大事なのは素材の力、ローストに負けない力強い個性を持ったコーヒーです。