Middleとして二度目のリリースとなる、Faustino & Sara Flores の息子、David Floresさんのロットです。若い生産者ながらも、彼が父・ファウスティノを説得し、このコミュニティのスペシャルティコーヒー生産を促進した立役者です。
ダヴィは 2013 年にカトゥーラとブルボン種を2ヘクタールの土地に植え、コーヒー生産をスタートさせましたが、その頃中南米全体で猛威を奮っていたサビ病に直面しました。多くの生産者が農園全体のコーヒーを植え替えなければならない事態でしたが、同時にこの頃スペシャルティコーヒー生産について多くを学んだ時期でもありました。
ブルボンやカトゥーラなど、優れたカップクオリティが得られる品種は、さび病の影響を最も受けやすい品種でもあったため、ダヴィは新しく植えたコーヒーの木の扱いに注意する必要がありました。彼は、土壌と水の保全、堆肥の生産、農場の在来種の保護の実践に没頭しました。これらはすべて、健康な農園を維持し、さび病がコーヒーの木に影響を与えるのを防ぐのに役立ちました。彼の収穫の最初の年は 2015 年で、 生豆にして 5, 6 袋とかなり少ない量でした。翌年、彼はさらに 2ヘクタールの土地にコーヒーを植え、より多くのコーヒーを収穫できるようになりました。
2017 年、豆の品質を評価できるようにこの地域のカッパーにコーヒーのサンプルを不安ながらも持ってきましたがそこでまずまずの評価を得て彼は自信を持ち、その同じ年、ダヴィは先頭に立ち、家族、父親、叔父、従兄弟のグループを団結させ、共同でスペシャルティコーヒーの生産に注力しました。 そしてなんと 2018年には Cup of Excellence に出場し、20位入賞を果たしています。
2018 年には Biolatina によるオーガニック認証を取得、以降もスピード感を持って農園の設備や技術の向上に努めています。2019 年には 10ヘクタールの土地にGeishaやBourbon, Yellow Caturra といった優良品種を植えて生産を拡大しています。
The Middle(中煎り)のローストにより、チョコレートのような厚みのある甘さと紅茶のような心地良いタンニンを感じる液体に、杏や濃色の柑橘、ラズベリーを思わせる果実味、質感はなめらかでこの地域特有の甘い余韻が続く、洗練された味わいをお楽しみください。
生産者:David Flores(ダヴィ・フローレス)
農園名:El Morito(エル モリト)
生産国:Peru(ペルー)
生産地域:San Jose de Lourdes, San Ignacio, Cajamarca(カハマルカ、サン イグナシオ、サンホセ・デ・ロウルデス)
コミュニティ:El Diamante(エル ディアマンテ)
品種:Caturra, Bourbon, Typica
標高:1,710m
生産処理方法:Washed(水洗式)
ローストレベル:The Middle(中煎り)
フレーバープロファイル:Apricot, Navel Orange, Raspberry, Chocolate, Black Tea, Velvety, Sophisticated, Sweet Aftertaste
“The Middle” はこれまでリリースしていた“Roasty” の後継となります。コーヒーカウンティのメインのロースト(浅煎り)よりも若干深めのローストです。
浅煎りではそれぞれの豆特有のフレーバーやアシディティを最大限に引き出すことを主題にしており、ローストによる焦げた風味は極力与えないことを目指しています。
一方、“The Middle” ではフレーバー、アシディティ、甘さ、マウスフィールといた味わいの要素を満遍なく引き出した “中煎り” で、正に “真ん中の味わい” を目指したものです。