Plan de la Vega農園は、1953年に Maria Figueroa de Argueta 氏が Union Cantinilの地(当時は Chiantla自治区の管轄)を購入しコーヒー生産を開始したことにより始まりました。当初農園には Typica, Bourbon, Maragogipe 等の品種が植えられていました。
1977年頃になると Maria 氏は息子の Erwin Modesto Argueta Figueroa 氏へ農園を引き継ぎ、彼の手によって Caturra や Pache 品種の栽培が開始されました。2005年に Union Cantinil 自治体が作られると、当農園は La Esperanza 村の管轄下となりました。
2004年、先代の Erwin 氏の急逝によって、息子である現農園主 Erwin Herrera 氏に引き継がれることとなりました。農園管理のノウハウも教えてもらうチャンスのないまま受け継いだ Erwin 氏は、親類にあたる Xinabajul Project の指揮を執る Fredy Molares 氏に声をかけられ、高品質なコーヒー生産に着手しました。生産処理方法の研究やスタッフのトレーニング、新しい技術の導入や生産性の向上など様々な取り組みを行ってきました。また、そうした取り組みの際も、常に環境へ配慮した行動をとるように心がけています。
2012年にさび病がグアテマラで猛威を振るったことをきっかけに、 Erwin 氏は本格的にスペシャルティコーヒーの生産に注力することとなります。Erwin 氏のもう一つの農園「Bella Elizabeth」と共に、 Anacafe 主催の様々なコンクールへ参加するようになりました。 2014年にはCOEのファイナリストまで残ることが でき、そのことが更なる品質向上のモチベーションとなりました。2016 年には様々な取り組みの結果が目に見え始め、適切な農地運用をすることでさび病もコントロールすることができるようになり、同年 COE で14位に入賞を果たしました。
また、2018年 COE では伝統的品種の Bourbon/Caturra のロットにて7位に入賞を果たしました。2024年の COE では ONE OF A KIND(伝統品種)部門において、Bella Elizabeth (Washed) が1位、Plan de la Vega (Natural) が2位を見事受賞しています。
浅煎りより若干焙煎を進めた "The Middle" のローストにより、液体に厚みがもたらされています。黒葡萄の印象から、フジりんごや八朔のような柑橘の果実感へ。しっかりとした骨格を感じる質感と共にチョコレートや糖蜜のような充実した甘さが続く豊かな味わいです。
農園名 : Plan De La Vega(プラン デ ラ ベガ)
生産者 : Erwin Humberto Argueta Herrera(エルウィン・ウンベルト・アルゲタ・エレラ)
生産国 : Guatemala(グァテマラ)
地域 : Union Cantinil, Huehuetenango(ウエウエテナンゴ、ウニオン カンティニル)
品種 : Bourbon, Caturra(ブルボン、カトゥーラ)
生産処理方法 : Fully washed(水洗式)
標高 : 1,250~1,500m
ローストレベル : The Middle(中煎り)
フレーバープロファイル : Concord Grape, Fuji Apple, Hassaku Orange, Chocolate, Molasses, Structured, Long Aftertaste
“The Middle” はこれまでリリースしていた“Roasty” の後継となります。コーヒーカウンティのメインのロースト(浅煎り)よりも若干深めのローストです。
浅煎りではそれぞれの豆特有のフレーバーやアシディティを最大限に引き出すことを主題にしており、ローストによる焦げた風味は極力与えないことを目指しています。
一方、“The Middle” ではフレーバー、アシディティ、甘さ、マウスフィールといった味わいの要素を満遍なく引き出した “中煎り” で、正に “真ん中の味わい” を目指したものです。