ペルーの生産地は幾度か訪ねていますが、2024年11月に初めてクスコ県インカワシ地区の生産地を訪ねました。Ayacucho の空港へ降り立ち、そこから 4,000mを超える地点を通過し、Andahuaylas の街にたどり着きました。
2022年のPeru COE 審査時に出会ったSaulo Ibias Casa 氏を訪ねました。彼はインカワシ農業協同組合において品質管理や窓口業務を行う中心的役割を果たし、また自身がコーヒー生産者でもあります。
インカワシ渓谷コーヒー農業協同組合(CACVI)は、2005 年1月21日に設立され、マネージャーの Claudio Ortiz Osis 氏がその指揮を執っています。現在までに、520名を超える組合員が参加しており、13の委員会(インカワシに11、アヤクチョに2)で構成され、平均1.50ヘクタールのコーヒー農園を管理し、1ヘクタールあたり20キンタル(1キンタル=46kg)の生産性があります。
これまでのCOEではもちろん、Cultivar 社が CACVI の生豆を取り扱っていたこともあり、インカワシ地区のコーヒーに魅了されてきました。今回初めてCultivar 社を通じて自社輸入により買い付けています。
コーヒー農園は、クスコ地方、ラ コンベンシオン県、インカワシ地区の雪を頂いたチョケサフラ山の麓の谷に位置し、環境と調和しながら、アイニやミンカといった先祖のインカ人の習慣(今日は私の農園で働き、明日はあなたの農園で働く、などの互助)を維持しながら運営されています。
特徴的なのは農園の多くが2,000m以上の高い標高に位置し、2,400m を超えるコーヒー農園もあることです。
本ロットはインカワシ渓谷にて在来品種を育てる3人の小規模生産者のロットを生豆の状態でブレンドしたものです。インカワシ渓谷の生産エリアでそれぞれ Typica (Abel Candida), Bourbon(Eulogio Chipao), Caturra(Jose Antonio) を生産しています。
伸びのあるフローラルのアロマから、青リンゴやマイヤーレモン、ネクタリンのような果汁の豊富なジューシーな果実味に加え、インカワシ地区特有の乳酸の印象とブラウンシュガーをはじめとした複雑な甘さが余韻で長く続きます。
ロット名 : Del Valle de Incahuasi(デルヴァジェ・デ・インカワシ)
生産者 : Abel Candida, Eulogio Chipao, Jose Antonio(アベル・カンディダ、エウロヒオ・チパオ、ホセ・アントニオ)
生産国 : Perú(ペルー)
地域 : Inkawasi, Cusco(クスコ県、インカワシ)
標高 : 2,200~2,300m
品種 : Typica, Bourbon, Caturra(ティピカ、ブルボン、カトゥーラ)
生産処理方法 : Washed(水洗式)
ローストレベル:Light roast(浅煎り)
フレーバープロファイル:Floral Aroma, Green Apple, Mayer Lemon, Nectarine, Black Tea, Lactic Acidity, Brown Sugar, Complex Sweetness, Long Aftertaste